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3ヶ国語なんて当たり前、バイリンガルを超えたヨーロッパの子供達 [海外のバイリンガル]

子供にバイリンガル教育をする前に、とても大切で、
一度はしっかり考えておくべきことがあります

それは子供のアイデンティティーです。

僕は幸いにも、特別なバイリンガル教育を受けなくても、
日本でバイリンガルになることができました。

21歳のときに、日本を去りオーストリアに行ったとき、
オーストリアはドイツ語が公用語なので、ドイツ語を勉強しないと
行けませんでした。

僕は既にその時バイリンガルになっていました。

ドイツ語と英語はとても似た言語なのでほんの
数ヶ月でドイツ語を話せるようになりました。

はじめの方は、自分が3ヶ国語を話せるということに
ものすごく誇りを持っていたけれども、

少しずつ時が経つにつれて、3ヶ国語を話せる人が周り
には結構たくさんいることに気づき、3ヶ国語を話せること

が全く特別ではなくなり、3ヶ国語話者・トリリンガルといっても
あまり価値を持たなくなりました。

オーストリアも似たような感じですが、
現在僕が住んでいるドイツでは移民もしくは移民の血を
持つ人たちが、国民の20%以上を締めます。

ということは、家庭の中で日常的にドイツ語以外の言葉を話す
家庭が多いので、自ずとバイリンガルになります。

先ほども、言いましたがドイツ語はとても英語と似ています。
文法もとても似ていますし、単語もとても似ています。

ドイツ語と英語の発音は、日本語と英語の発音ほどは違いません。

なので、大学に行っているドイツ人ならば大抵のドイツ人は日常会話
程度の英語を話せます。

なので、3ヶ国語を話すことにあまり希少性はなく、3ヶ国語を話すこと
ではなく、その3ヶ国語をどう使うかの方が大事になってきます。



これは、僕の親友、トルコ系ドイツ人のオーカンの話です。

オーカンはトルコ人の両親がドイツに移民としてやってきた時に、ドイツで
その両親の元で生まれています。

両親はトルコ人なので、家ではトルコ語を話します。
オーカンの両親はドイツ語をあまり流暢に話せません。

オーカンはドイツでは、普通の学校に行っていたので、
学校に行っているときは、ドイツ語を話します。

家に帰って親と話すときはトルコ語になります。
ドイツにはもの凄くたくさんのトルコ人移民がいるので、
オーカンと同じような境遇の子供がたくさんいました。

類は友を呼ぶ、人は同じような境遇の人と一緒にいると
とても落ち着きます。

オーカンも似たような境遇の友達と時間を
ずっと共にしていました。

オーカンも彼の友達もトルコ語で学校の授業を
受けているわけではないので、オーカンのトルコ語は
ドイツ語混じりの変なトルコ語になっていました。

オーカンはドイツ生まれ、ドイツ育ちですが、

ドイツでは、トルコの両親の元に生まれたトルコ人と
して見られていました。

そして、オーカンのトルコの両親の実家に帰ったとき
オーカンはトルコ人ではなく、ドイツ人として見られていました。

見た目はトルコ人ですが、トルコ人からしたら
振る舞いや考え方はドイツ人だし、トルコ語も
ちゃんと学校で習ったトルコ語ではないので、どこか変に聞こえます。

ドイツにいると、トルコ人、トルコに行くとドイツ人に見られてしまい
結局自分が何人かわからなくなってしまっていました。

昔、僕の親友オーカンとルームシェアをしていた時、いつも
俺はトルコ人か、ドイツ人からわからないとため息を漏らしていた
ことをよく覚えています。

子供がバイリンガルになるのはとてもすばらしい事だと思います。
しかし、子供の頃からバイリンガルとして育てると、

自分は英語を話すけど、親は日本人、

一体僕のアイデンティティーはなんなんだろうと、
人生の中の大きな疑問や葛藤を与えることになってしまいます。

バイリンガル教育を与えるときは、しっかりと

”自分がどこに帰属するのか”という帰属感を与えながら
子供をバイリンガルにしていくのがいいかもしれませんね。

Have a wonderful bilingual life!!


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